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初心者・鉛筆の描き方(鉄則3か条)

Masa
「アートラピス」のMasaです

空豆
よろしくですにゃ

鉛筆画を中心に作品制作しています。

今回は、

初心者・鉛筆の描き方(鉄則3か条)

「美のカケラ」

鉛筆の美しい色と、鉛筆ならではのマチエールを使って、深みのある光の流れや美しい質感を表現しよう。新たな鉛筆表現の世界へ!

 

鉛筆の鉄則3か条 

私のお勧めする、描き方は、

こすらない・丸めない・寝かさない

鉛筆は、画面を指等を使ってこすらない。

鉛筆は、丸まってきたらすぐに交換する。

鉛筆は、なるべく立てて描き、寝かせたりして描かない。

この描き方はいわゆる鉛筆画の技法としては一般的ではないかもしれませんが、
前提として、
鉛筆のマチエール(筆跡=鉛筆跡)が好きな人や、
鉛筆の線を美しいと感じ、残したいと思う人に、
お勧めする描き方になります。
鉛筆の線跡を残したくない人や、
写真的なグラデーションを好む人には、
向かないかもしれません。
その場合には、数種類の濃さの鉛筆を使いながら、
擦ったり、丸い芯先を使ったり、寝かせたりする方法が良いかも知れません。
(ここでは、その技法については触れません。)
もちろん、併用する技法もあります。
自分らしい表現の方向はどこにあるのか、
今一度、検討してみてはいかがでしょうか。
空豆
色々試してみたいにゃ
写真に近い素材、鉛筆 
ツイッターで、よく見かけますが、
写真を見ながら、写真のように鉛筆画を描いている人がいます。
実は、
鉛筆という素材は、写真の質感にとても近いのです。
写真は、細かい粒子の集まりの濃淡でできています。
鉛筆も、実は細かい粒子の集まりなのです。
つまり、鉛筆の線や粉をこするということは、
写真の質感により近づけることとも言えます。
但し、注意が必要かもしれません。
写真を見ながら描いていると、
いつしか、
写真の持つ肌相や質感に、もっともっと近づけたいと思うようになりがちです。
つまり、
写真に写っている美しい図像を写し取ろうと思ったのに、
写真が持っている素材感自体をコピーしてしまうことになります。
それは、写真をもう一つ作ることと同じです。
もちろん、
それもひとつの重要な技術であり、巧みな描き方で、
大切な感性の発露かもしれませんが・・・
『自分の本当に描きたいものは何か』
これを意識しながら、
必要な技法を選んでいきましょう。
鉛筆にもマチエール 
ところで、
絵画の巨匠たちの描いた絵にも、
このタッチの違いに同様の傾向が見られます。
なるべく筆跡を少なくして、
まるで写真の肌あいのような描き方を利用したダリやアングル。
油彩絵具の素材としての特徴を使って、
美しいマチエールで描いたレンブラントやゴッホ。
空豆
描き方で全然違うにゃ!
鉛筆はこすらないようにしましょう 

木炭デッサンを描く際には、

木炭の粉が木炭紙によく入り込んで定着するように、

画面を指やガーゼ等を使って、粉を擦り込んだりします。

鉛筆も木炭の一種(黒鉛)だからと言って、

紙に粉を擦り込んでしまうと、

汚れたように見えてしまいます。

鉛筆は、黒という強い色であり、

透明感のない細かい粒子でできていて、

紙の繊維にすぐに入り込み、

風やこすれですぐに飛散し、分散していきます。

もちろん、擦り込むことによる効果を巧みに使う人もいますが、

コントロールが難しく、汚れやすくなるので注意が必要です。

 

今回の描き方で面を描く場合、

鉛筆の線を何本も引いて面を作るようにしていきます。

濃淡などの描き分けは、

鉛筆の筆圧のコントロールと、

重ねる回数によって描き分けていきます。

1本1本の線をコントロールしながら面にしていくと、

鉛筆の線によるマチエールが生まれます。

このマチエールを利用することで、

描画の表現の幅が広がり、

かつ、綺麗に仕上がると思います。

(線の重ね合わせを変えることで、質感を変えていきます。)

 

これは好みにもよりますが、

こすることによって描いた面だと、

どうしても存在感の少ない印象になります。

テーマやコンセプトを強く伝えるための工夫としても、

鉛筆のマチエールは有効だと思います。

 

 

鉛筆は丸いまま描かないようにしましょう 

鉛筆は、どんなに尖らせていても、

描いていくうちに丸まっていきます。

その丸まったままの芯先で描き続けると、

細やかな表現が難しくなり、

コントロールも大まかになってしまいます。

また、

丸まった芯先で描くと、

紙をこすることと同じになるので、

鉛筆独自の綺麗な色が出にくくなります。

 

なるべくたくさんの尖らせた鉛筆を用意して、

頻繁に交換しながら描いていきましょう。

空豆
鉛筆削りも一仕事だにゃ
Masa
大切な作品のために頑張りましょう

 

鉛筆は立てて描きましょう 

芯先を尖らせた鉛筆は、斜めにして描くと、

すぐにポキッ!と折れてしまいます。

この先端を鋭く尖らせて描く方法は、

元々、斜めにして描くことを想定していません。

しっかりと、立てて描きます。

立てながら力の入れ加減を調整することで、

薄い色から濃い色まで幅広く表現できます。

慣れないうちは、コントロールがしにくいと感じるかもしれませんが、

練習することで、意外と早く身につけることができます。

(鉛筆の線を生かして描いていきます)

「練習方法」については、引き続き、次の記事でご紹介します。

 

その他、気をつけたいポイント 

鉛筆は、芯から細かい粉がほぐれて、紙などに色が移ります。

気をつけないと、その粉が手や服に付着し、

絵を汚してしまう可能性があるので、

十分に気をつける必要があります。

 

紙面の上に残った余分な鉛筆の粉は、

取りたい部分のすぐ横に、

汚したくない部分を紙でカバーしてから取るようにします。

取る方法は、

スポイトの風で吹き飛ばしたり、

柔らかな筆で、そっと取り去るようにしましょう。

筆の場合は、同じ場所は2回以上履かないようにし、

また、同じ方向へ履きます。

こうすることで、汚れを最小限にでき、

かつ、残している白い部分を保護できます。

 

汚れに注意し余分な粉を排除していても、

描き進めるうちに、

白く残した部分(ハイライト)に、

うっすらと粉が覆い、灰色がかってきます。

 

ある程度描き進めた段階で、

周りとの調子を見ながら、

消しゴムで綺麗に取り去りましょう。

テンプレートなどを使うと、白くしたい部分だけを綺麗にできるでしょう。

(マスキングテープを使うこともあります。)

この作業も、最後の最後に回数を少なくして行いましょう。

消しゴムで消す作業も、実は、

少しずつ粉をすり込むことになるからです。

 

特に、こすって描く技法を使っている人は、

鉛筆の粉が紙に染み込んで取れなくなります。

本当の白が得られなくなるので、注意が必要です。

 

練習方法」については、次の記事でで紹介したいと思います。

では、またお会いしましょう m(- -)m
空豆
またにゃ

 

 

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この記事を書いた人

北海道生まれ、武蔵野美術大学卒。東京都中野区在住。都市計画会社に入社、都市計画及び都市デザイン担当。その後、IT企業のアントレプレナーとして、ITを活用した官民の様々な業務を推進する企業内企業に従事。その後、事業プロデュース会社を設立。様々な分野の企業と顧問契約を行い、事業開発、施設開発、観光開発、商品&サービス等の開発、及びM&Aを含む上場コンサルティング等の各種事業をプロデュース。現在、アート活動の拠点として「アトリエラピス(Netではアートラピス)」を開設し、制作活動を行っている。JaAA会員(一般社団法人日本アーティストエイド協会)

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