鉛筆画を中心に作品制作しています。
今回は、
初心者・鉛筆の描き方(鉄則3か条)
「美のカケラ」
鉛筆の美しい色と、鉛筆ならではのマチエールを使って、深みのある光の流れや美しい質感を表現しよう。新たな鉛筆表現の世界へ! |
私のお勧めする、描き方は、
こすらない・丸めない・寝かさない
鉛筆は、画面を指等を使ってこすらない。
鉛筆は、丸まってきたらすぐに交換する。
鉛筆は、なるべく立てて描き、寝かせたりして描かない。
木炭デッサンを描く際には、
木炭の粉が木炭紙によく入り込んで定着するように、
画面を指やガーゼ等を使って、粉を擦り込んだりします。
鉛筆も木炭の一種(黒鉛)だからと言って、
紙に粉を擦り込んでしまうと、
汚れたように見えてしまいます。
鉛筆は、黒という強い色であり、
透明感のない細かい粒子でできていて、
紙の繊維にすぐに入り込み、
風やこすれですぐに飛散し、分散していきます。
もちろん、擦り込むことによる効果を巧みに使う人もいますが、
コントロールが難しく、汚れやすくなるので注意が必要です。
今回の描き方で面を描く場合、
鉛筆の線を何本も引いて面を作るようにしていきます。
濃淡などの描き分けは、
鉛筆の筆圧のコントロールと、
重ねる回数によって描き分けていきます。
1本1本の線をコントロールしながら面にしていくと、
鉛筆の線によるマチエールが生まれます。
このマチエールを利用することで、
描画の表現の幅が広がり、
かつ、綺麗に仕上がると思います。
(線の重ね合わせを変えることで、質感を変えていきます。)
これは好みにもよりますが、
こすることによって描いた面だと、
どうしても存在感の少ない印象になります。
テーマやコンセプトを強く伝えるための工夫としても、
鉛筆のマチエールは有効だと思います。
鉛筆は、どんなに尖らせていても、
描いていくうちに丸まっていきます。
その丸まったままの芯先で描き続けると、
細やかな表現が難しくなり、
コントロールも大まかになってしまいます。
また、
丸まった芯先で描くと、
紙をこすることと同じになるので、
鉛筆独自の綺麗な色が出にくくなります。
なるべくたくさんの尖らせた鉛筆を用意して、
頻繁に交換しながら描いていきましょう。
芯先を尖らせた鉛筆は、斜めにして描くと、
すぐにポキッ!と折れてしまいます。
この先端を鋭く尖らせて描く方法は、
元々、斜めにして描くことを想定していません。
しっかりと、立てて描きます。
立てながら力の入れ加減を調整することで、
薄い色から濃い色まで幅広く表現できます。
慣れないうちは、コントロールがしにくいと感じるかもしれませんが、
練習することで、意外と早く身につけることができます。
(鉛筆の線を生かして描いていきます)
「練習方法」については、引き続き、次の記事でご紹介します。
鉛筆は、芯から細かい粉がほぐれて、紙などに色が移ります。
気をつけないと、その粉が手や服に付着し、
絵を汚してしまう可能性があるので、
十分に気をつける必要があります。
紙面の上に残った余分な鉛筆の粉は、
取りたい部分のすぐ横に、
汚したくない部分を紙でカバーしてから取るようにします。
取る方法は、
スポイトの風で吹き飛ばしたり、
柔らかな筆で、そっと取り去るようにしましょう。
筆の場合は、同じ場所は2回以上履かないようにし、
また、同じ方向へ履きます。
こうすることで、汚れを最小限にでき、
かつ、残している白い部分を保護できます。
汚れに注意し余分な粉を排除していても、
描き進めるうちに、
白く残した部分(ハイライト)に、
うっすらと粉が覆い、灰色がかってきます。
ある程度描き進めた段階で、
周りとの調子を見ながら、
消しゴムで綺麗に取り去りましょう。
テンプレートなどを使うと、白くしたい部分だけを綺麗にできるでしょう。
(マスキングテープを使うこともあります。)
この作業も、最後の最後に回数を少なくして行いましょう。
消しゴムで消す作業も、実は、
少しずつ粉をすり込むことになるからです。
特に、こすって描く技法を使っている人は、
鉛筆の粉が紙に染み込んで取れなくなります。
本当の白が得られなくなるので、注意が必要です。
「練習方法」については、次の記事でで紹介したいと思います。
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