鉛筆画を中心に作品制作しています。
今回は、
「美のカケラ」を求めて
ベネチアの旅 レース大好き編
イタリアで見つけた「美のカケラ」 繊細な糸が織り成す様々な模様。職人の超絶技巧と辛抱強さで作り上げる魅力的なレースの世界。 |
昨年、世界3大カーニバルの一つ、
ベネチアカーニバル(仮面の祭り)の時期に、イタリアを訪れました。
お祭りを楽しむことはもちろんですが、
まずは、
大好きなイタリアのレースやモチーフ探し!!
細い糸を紡いだ芸術、
とにかく細かい作業の連続、
それがレースです。
レースは古くから、その精巧さと美しさによって
多くの人々の心を魅了してきました。
レースと呼ばれる原型が登場したのは、
15世紀後半〜16世紀頃。
イタリアのベネチアやフランドルの修道院で、
主に宗教的儀式に使われていました。
その後、
フランスのアンリ2世の王妃、
カトリーヌ・ド・メディシスの影響もあり、
王室や貴族、聖職者たちによって、
レースはヨーロッパで爆発的な人気に。
手作りレースは、
とても高価で華麗で美しい姿ゆえ、
彼らにとってのステイタスになったのです。
16世紀までには、男女が競うように、
シャツやブラウスの襟の仕立ての一種として、
ひだ襟レースを付けるようになりました。
(肖像画でよく見かけるあれです!)
豪華なベネチアンレース
レースは衣類の中で最も高価な部分でした。
しかし、
レースの輸入には莫大な金額が費やされるため、
自国での生産を奨励し始めます。
イタリアの職人たちは、
フランスの高い賃金に惹かれ、
働きに出ようとしますが、
ベネチアは17世紀に、職人たちの離国を国家犯罪としました。
その他、英国のエリザベス1世は
「ひだ襟」の最大幅を規定する法律を作ったり、
多くの国で貿易やレース使用の制限をかけました。
その結果、密輸が盛んになってしまうほどでした。
今では、
襟の他に袖口、女性の肩、手、頭の覆い、ガウンの飾り、
それに、ロリータファッション、ゴスロリ(ゴシック&ロリータ)?
にも使われていますね。
もちろん、衣類だけには留まらず、
カーテンやベッドカバーなどインテリアの装飾にまで及ぶようになりました。
ドーソデューロにてオペレッタを鑑賞。
レースを贅沢にあしらった衣装を着て
貴族に扮した演者たち。
オペレッタを満喫。
あれだけ多くのレースを纏っていた時代、
メンテナンスも大変だったのでは・・・・。
なんて、庶民は詮索してしまいます😅
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