今回は、
アートって何?
1)アートは、散歩気分で、おしゃべり感覚
アートとの出会いは、散歩気分で、カフェでおしゃべりするような感覚で行こう。それは、あなたらしさに気づける素晴らしい体験。 |
前回、
アートは、人類が獲得した素晴らしい能力。
そのアートは、
ところで、
アートの中でも、モダンアートとなると、
何だかわけがわからず、難しいと思う方が多いかもしれません。
私は写実絵画を描いていますが、
正直、私も「何かなぁ???」と
感じさせるアートも少なくありません。
この「何かなぁ???」と感じさせることも、
アートなんです。
ルーク・ジェラム:スロバキア現代アート展より
プラプラックス:光のイリュージョン「魔法の美術館」より
バスキア:ZOZOTOWNの前澤元社長で話題になりましたね。
「えっ、これが、123億円?!」と思うのも、大ありです。
正体を隠して活動している覆面芸術家として有名なバンクシー。
サザビーズオークションで、1億4000万円で落札された途端、
作品がシュレッダーで裁断!
落札者をあざ笑うかのような仕掛けが世界中でニュースになりましたね。
特に、モダンアートは、
「美しいやキレイ」を伝えるというよりは、
メッセージ性が強く、
コンセプトを伝えることに重きを置く傾向があります。
形態は、様々です。
平面、立体、画像、動画、サウンド、またはそれらが複合したものなど。
内容は、
作者の思想や思いなど、コンセプトを伝えたい作品、
テーマとする活動への共感を誘う作品、
何か重そうな哲学めいた作品など。
美術評論も、論理的で、
複雑な哲学用語が飛び交う内容をよく目にします。
その影響かもしれませんが、
皆さん、
最近のアートは、
鑑賞者に、何かを考えさせ、高尚な思いに至らせるのがアートであるかようなイメージを持たれていませんか。
私たちは、アートの研究者でも評論家でもありません。
ましてや、アートを鑑賞することが仕事ではありません。
肩に力を入れて、
「アートに浸るぞ、理解するぞ、何か見つけるぞ」
なんてことは、全く必要ないと思います。
むしろ、
Tシャツにサンダルで、ちょっと散歩にでも出かけるような気分で、
アートと出会ってみてはいかがでしょうか。
みんなでアートに会いに行こう!
アートは、「アーティスト独自の産物であること」が基本ですから、
思い込みでピントを外した作品、
表現が飛びすぎて意味不明な作品、
偏った価値観を共有させようとする作品、などなど。
一瞬、「えっ?!」「ウ〜ン?」と思わせる作品も少なくありません。
でも、それがとても楽しいのです。
良し悪しや上品下品などの価値観ではなく、
色々あるなぁ、おもしろいなぁ、なんだろうなぁ、えっそんな感じ?!と、
友達とカフェでおしゃべりする気分で向き合えば、
「自分の中の考え」に触れる機会も増え、
より楽しくなってくるのではないでしょうか。
もちろん、
多くの作品を鑑賞していると、その中には、
世界観に圧倒されて、思わず、凄い!
なんじゃ、これは!
いつまでも、ここにいたいなぁ。
と思わせる作品にも出会えます。
SNSなしでは回らないこのIT化が急進する時代では、
伝えたい考え方や見方。
気づいてもらいたい事柄、
参加してほしい活動など、
なんでだろう、なぜそうなんだ、どうしてなんだなど、
疑問に思ったり、訴えたかったり、みんなにわかってほしいことが沸き起こってきます。
アーティストだけではなく、私たちの心にだって、
表現したり、届けたい作品や活動がいっぱいです。
モダンアートには、
「コンセプト」を主軸とした作品が多くあります。
その表現方法も、平面に止まらず、立体から動画、デジタル空間へと変化しています。
「美しい、綺麗」を主眼としてつくりだすことが必須というわけではありません。
美術は、
経済社会の出来事に対する考えや、
人類が対面すべき命題や課題、
暮らしの中に沸き起こる様々な感情などを、
見えるカタチにして人々へ伝えていく作業ではないでしょうか。
また、同じように、
聞こえるカタチにして伝えていくのが音楽かもしれませんね。
文字で読めるカタチにして伝えていくのが文学かも知れませんね。
例えば、
最近、目に止まったアーティスト、
オラファー・エリアソン。
1967年、デンマーク・コペンハーゲンで生まれたアイスランドの芸術家。
現代社会へのテーゼを投げかけるアーティストとして大きな注目を集めています。
アート作品そのものが美しく訴えてくる命題も素晴らしいのですが、
アーティストやアートを取り巻く環境自体をプロデュースしていく力は、
秀逸ではないでしょうか。
ご興味のある方は、ぜひ見てみてください。
オラファー・エリアソン:太陽の中心への探査
オラファー・エリアソン:人間を超えたレゾネーター
一方、
私が描いている写実絵画の世界は、
どちらかと言うと、見たままを描いているように見えますから、
一般的には、わかりやすい世界なのかもしれません。
しかし、
写実の世界も、ある意味、モダンアートと同様に、
わかりにくいところもあります。
それは、また違う回で!
次回は、
「3)アートシンキング:「美のカケラ」がビジネスや暮らしをグレードアップ」
普段の暮らしやビジネスの中に、すぐそこにある「美のカケラ」。
それに、はっ!とする「気づき」が、
あなたの生活やビジネスをぐんぐん豊かにしていく、
そんな話をしたいと思います。
では、またお会いしましょう。
コメント