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鉛筆画を描く−2

Masa
「アートラピス」のMasaです。鉛筆画を中心に作品制作しています。

空豆
よろしくですにゃ

 

前回に続き、下記の工程で

「コンパクトと黒真珠の風景」を題材に、

どのように鉛筆画を描いているのかをご紹介しています。

鉛筆画の描き方を全6回でご紹介

1)構想を練る
2)下書きを完成させる
3)全体に色をまわす−1
4)全体に色をまわす−2
5)インクを加えて色調を整える
6)テーマとシーンに沿って完成させる

 

 

鉛筆画を描く

2)下書きを完成させる

モチーフの「美のカケラ」を発見して、素早くぐるぐる!本番の下書きを描いてみよう。

 

鉛筆を準備する 

鉛筆画ですから、

当然、描画の時は鉛筆を使いますが、

構想を練るクロッキーやデッサンの時にも鉛筆を使っています。

私の鉛筆画の特徴として、

鉛筆の種類はHBだけを使い、

削り方は7種類、

特徴は針先のように削ることです。

7種類については、段階、モチーフの種類、描き方などによって使い分けます。

私の鉛筆画は、

鉛筆の美しい色を出しながら、

質感や明暗を描き分けるために、

針先のように削ります。

空豆
そんなに尖らせるのにゃ!

鉛筆メーカーは、「STAEDTLER社製図用」と「三菱社uni」の2種類を使っています。

三菱uni社のHBの方が、STAEDTLER社のHBと比べ、やや柔らかいので、

構想用は「三菱社uni」、描画用は「STAEDTLER社製図用」にしています。

 

鉛筆は黒一色で単純だと思われがちですが、

実はとても繊細で、

削り方や描き方に注意しないと、

すぐに汚れたように見えてしまいます。

綺麗な鉛筆の色を最大限に引き出しながら、

モチーフのリアリズムに迫るために、

上記の削り方で対応しています。

 

鉛筆の選び方と削り方については、

初心者・鉛筆の選び方」と「初心者・鉛筆の削り方」で

詳しくお話ししたいと思います。

 

鉛筆の削り方ですが、

初めは難しいと感じるかもしれませんが、

慣れてくるとなかなか楽しいものなので、ぜひとも練習してみてください。

Masa
何より、鉛筆の色がとても綺麗になります

 

クロッキーやデッサンで構想を練る 

いよいよ、実際に鉛筆を使ってみましょう!!

空豆
z z z
Masa
起きろぉぉぉぉぉ!いよいよ鉛筆を使うって時にぃぃぃぃぃ!
空豆
っ!

ここまで長くてつい・・・!やっと鉛筆使う時がきたにゃ!

 

いろいろな方がクロッキーやデッサンの方法を紹介していますが、

私なりの方法を簡単にご紹介します。

 

私は、始めの印象がとても大切だと考えています。

まずは、全体のイメージを把握するために、

クロッキー帳に素早くぐるぐると描いていきます。

目を見開いて描くのではなく、

むしろ半眼にしながら、

目に飛び込んでくる情報を極限まで絞り、

即興的な要素も入れて何枚も描きます。

モチーフ自体が持つ「美のカケラ」に、

私なりの「美のカケラ」を盛り込みながら、

構想を固めていきます。

構想がほぼ固まった段階で、下書きに移っていきます。

 

クロッキーや下書きでシーンを決めていく 

下書きの段階では、

構想を練ったデッサンを参考にして下書きしていきます。

本番で使用する基底材(ケントボード)は、

主にオリオン社のW系ケントで一番厚いもの(BorC)を使用しています。

下書きの際には、下記の点に注意をしながら、

テーマに沿って思い描いたシーンに近づけるように、

少しづつ全体の調子を見ていきます。

進める上で特に注意しているポイント

明暗のゾーンの比率 今回の設定イメージは、暗部:明部=7:3
”図”と”地”の関係 ”地”形を整理し美しさを強調
動きの響き合い 形に動きを与え、空間のつながりや重なりを明確化
比率や形の整理 美を感じる比率や形を模索
描画計画 各部分をどのように描くのか計画
※注:シーンやモチーフなどによって異なる場合があります。

 

まずは、全体のバランスに留意しながら配置していきます。

 

クロッキーや美しいバランスに調整する 

基本配置が終わった段階で、

明暗ゾーンの切り返しや重なりを意識しながら、

形の切り出しを行いバランスを整えます。

 

私の場合、形は、

加えていくのではなく、削りこんでいく感じで決めています。

バランス軸、対比線、セリー形状などを設定し、

(セリー:同じような形が少しづつズレながらリズムを作っていく様子)

全体を精緻化していきます。

工業製品や、左右対称・点対称なものについては、

画面を逆さまにしてバランスをみたり、

補助線を引いて採寸するとスムーズに修正できます。

形取りのコツ

鉛筆画の場合、途中から構図を大きく変更したり、

モチーフのバランスを変えたりすると、

綺麗な鉛筆色が失われ、

残念な結果となる場合が多いので、

この段階でしっかり形を整えておいてください。

空豆
最初が肝心!ってやつにゃ

シーンが見えたところで、イメージを設定し、

下書きは終了となります。

 「下書きのポイント」については、後日別のブログで 詳しくお話ししたいと思います。

下書きが完成しました。

いかがでしょうか。

 

次回は、

構成したモチーフを観察しながら、
下書きの完成までをご紹介していきたいと思います。

2)全体に色をまわしていく

では、またお会いしましょう。

空豆
またにゃ
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この記事を書いた人

北海道生まれ、武蔵野美術大学卒。東京都中野区在住。都市計画会社に入社、都市計画及び都市デザイン担当。その後、IT企業のアントレプレナーとして、ITを活用した官民の様々な業務を推進する企業内企業に従事。その後、事業プロデュース会社を設立。様々な分野の企業と顧問契約を行い、事業開発、施設開発、観光開発、商品&サービス等の開発、及びM&Aを含む上場コンサルティング等の各種事業をプロデュース。現在、アート活動の拠点として「アトリエラピス(Netではアートラピス)」を開設し、制作活動を行っている。JaAA会員(一般社団法人日本アーティストエイド協会)

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